一般的な感覚から言えば「パパ」と呼ばれる男性は、もちろん父親です。
しかし父親じゃなくても「パパ」と呼ばれている男性がいることも、皆さんはご存知のことと思います。
それはもちろん、その女性にとって(性的な面も含めて)親密な関係にある年上男性のことです。
たとえば若い愛人契約を囲っている年配の男性をイメージする人は多いでしょう。
このイメージのおかげで若い女性がささやく「パパ」という言葉には、少しHな響きもあるような気がします。
しかしそもそも、なぜそうした男性は相手の女性から「パパ」と呼ばれるのでしょうか?
女性にとっての「パパ」とは、父親であると同時に「もっとも身近な異性」であり、「甘えたい相手」でもあります。
これが「お父さん」や「父」という呼び方だと、距離感もありますし一線を置いているといった印象ですが、娘が成長してからも「パパ」と呼んでいる親子関係は、娘を抱きしめたりして甘やかしている一種倒錯的な親子関係すらイメージできます。
つまり実際には血の繋がった父親ではないけれど、まるで父親のように親密で甘えられる対象であり、親子の枠を超えて倒錯的なほどのスキンシップ(つまり肉体関係)のある相手が「パパ」と呼ばれる存在なのでしょう。
しかし、冷静に考えてみると、「パパ」と呼ぶ若い女性と、そう呼ばれる男性側の関係は、大抵の場合は愛人契約や援助交際など、「金」と「セックス」で繋がった、大っぴらにはできない男女関係です。
女性にしてみれば金のために身体を差し出しているわけですから、生々しい関係だといえます。
そうした二人の関係に対する嫌悪感を、相手に「パパ」と温かみを感じさせる呼び方をすることによって、オブラートに包んで誤魔化しているような面もあるのかもしれません。
そして男性の側も「パパ」と呼ばれることによって、相手の女の子に「セックスのために金で買った他人の女の子」として以上の親密さを、無意識のうちに抱いてしまうのかもしれません。
「パパ」という言葉は、援助交際や愛人契約にとって、二人の関係を輝かせて見せる魔法のような言葉なのかもしれません。